ラーメン。老若男女、たくさんの人に愛され、いまやラーメンは国民食と言っても過言ではない。全国津々浦々その土地の歴史、風土にあわせてラーメンはその姿を変える。ご当地と呼ぶにはいささか大げさだが、確かに地元に根付いた筑西の下館独特のラーメンがある。その名は「下館ラーメン」 下館ラーメンの特徴は大きくわけて3つある!その3つを解説しよう!





それでは、地元の誇るべき「下館らーめん」の名店をご紹介致します。
           


その昔、ラーメンがまだ支那そばや中華そばと呼ばれていた時代。当時豚肉は今ほど安価な食材ではなかった。そこで、下館ラーメンの先人達は豚肉ほど高価ではない鶏肉をチャーシューとしたところ、半世紀経った現在まで残る下館ラーメンの代名詞となった。鶏チャーシューと一口に言っても、使用する部位によってその味わいや食した時雰囲気が違う。下館ラーメンの鶏チャーシューは店主達のこだわりによって仕上げられる。


下館ラーメンはチャーシューもさることながら、スープも鶏をベースとしている。鶏がらと野菜でとったスープに、濃い口醤油のかえしを合わせる。東京ラーメン、佐野ラーメン、白河ラーメンのように醤油スープが代名詞の御当地ラーメンとも違う、いささか濃い目の味つけである。


お店には岡持ちを積んだバイクが店の前に停車している。ラーメンという食べ物の性質上、出前は市内の限られた場所しか配達されないが、各店舗ある一定数の出前の顧客を抱えている。出前の文化が発達した背景には、一説によると、かつて下館が商都として栄えた時代に商人はお店が忙しくて食事もままならい手軽に注文できるため、出前文化が発達したという説がある。下館ラーメンの麺は出前でも麺のおいしさを損ないにくい小加水麺である。「こしを出す工夫している」と製麺を担当している盛昭軒の店主は胸を張る。
※全てのお店が出前をしているわけではありません。


茨城県筑西市本城町甲273  
TEL 0296-22-3669
   営業時間 11:00~20:00 
   定休日 月曜日
   駐車場 6台(店舗南側)

 部位:成鶏すべての部位。しっかりした歯ごたえ   鶏ガラつよめ

店の由来は「昭和に盛る店」という意味があるらしい。看板に雷紋が書かれている店構えの盛昭軒は下館ラーメンの第一人者。同時に市内の下館ラーメンの麺の製麺と卸を手がける。熱心なお客さんは製麺所の見学を申し出ると言う。そんなお客さんのリクエストに応える暖かいお店の姿勢に下館ラーメンが今日まで愛されて真髄を見た。
午後二時に取材に訪れたにもかかわらず、店内にはひっきりなしにお客さんが入ってくる。なじみの地元のお客さんも多い。新聞をはじめとして様々なメディアに取り上げられているため土日には遠くは東京、東北からもお客さんが来ると言う。それもそのはず。鶏ガラをたっぷり使用したスープは、仕上がりに満足できない場合は捨ててしまうというこだわりよう。遠方から足を運ぶファンが多いのもうなずける。鶏油で特別に仕上げられた鶏の各部位がチャーシューへと変貌してゆく。お漬物とおつまみチャーシューで一杯いくもよし、ラーメンを堪能するもうよし。




茨城県筑西市下平塚603-7
TEL 0296-28-1239
  営業時間 10:00~20:30 
  定休日  火曜日
  駐車場 店舗前3台 店舗南数台 

 部位:若鶏胸肉 しっとり          野菜つよめ

店内は張り紙がたくさんあってにぎやかだ。お店に入ると、女将さんの元気な声で迎えられる。盛信軒はご主人が盛昭軒で11年の修業の後に暖簾わけという形で現在の場所にお店を構えたことら歴史がはじまる。
盛信軒のラーメンは国産でしかも地場産の野菜にこだわってスープが仕込まれている。強面のご主人からは想像できないほどすっきりとして醤油の香り高いラーメンが出てくる。また、トッピングされる青物は季節によって地場産のほうれん草や小松菜、インゲンなど旬のものに変更される。ラーメン注文時には是非とり皮チャーシューも注文していだだきたい。余計な油が抜けるまで湯通しされ、味付けされた鶏皮はビールのつまみにぴったり。ラーメンにトッピングすれば鶏の全てを味わえる。お勧めは地元野菜をふんだんに使用したタンメン。
取材中お客さんとのエピソードは事欠かない「長靴でも気兼ねなく入店してもらいたいんだ。」という言葉に盛信軒のおもてなしの心が集約されている。




茨城県筑西市甲342
TEL 0296-22-2670
  営業時間 11:30~19:00 
  定休日 日曜日
  駐車場 店舗向かいの整体院の駐車場内1台

 部位:若鶏胸肉 しっとり       野菜が強く甘め  

スープには人柄が不思議とあらわれる。
母娘二人で切り盛りするたまやさんは、レトロなラーメン屋そのもの。創業のご主人亡き今、共にラーメンを作ってきた女将さんがその味を守っている。もともとはお肉屋さんを営んでおり、盛昭軒のサポートでラーメン店を開業した。娘さんが店舗を手伝っているが、「母がいないとたまやは成り立たない」と言う。スープは鶏ガラを使いながらも、野菜の甘みが強く感じられる。お勧めのワンタンメンには他店は豚のひき肉を使うところ、鳥のひき肉を使うというこだわりをもつ。鶏チャーシューは、胸肉を使用し、こだわりの柔らかさにしっとり仕上げる。それらをまとめあげたどんぶりに女将さんの人生がその一杯に込められている。




茨城県筑西市外塚588
TEL 0296-22-4854
   営業時間 11:30~深夜1:30
   定休日  日曜日
   駐車場  7台程度

 部位:成鶏胸肉            鶏ガラスープつよめ  

実に懐かしい感じの定食屋さんである。お客さんによって擦り切れた暖簾が歴史をかんじさせる。深夜まで営業するさかえ屋食堂さんの軒先に飾られる赤ちょうちんに吸い寄せられるお客さんも少なくないという。しかしながら、食堂のラーメンとあなどることなかれ。直系ではないものの、正真正銘の下館ラーメンである。チャーシューは胸肉を使用しており、スープのかえしで煮込んでしっかりした歯ごたえである。せかえ屋食堂さんで特筆すべきはスープだ。他の下館ラーメンのお店が鶏のガラをスープのベースに据えるところ、さかえ屋食堂さんは鶏ガラと豚ガラを合わせる。口に含んだ瞬間に両者の主張が感じられる。ご主人曰く、下館ラーメンを出すにあたり先代から盛昭軒には大変お世話になっているそうで、その関係の中からこの正統派の下館ラーメンが提供できているそうだ。こちらの店内には定食メニューが並ぶ中、ラーメンの他、先代のオリジナリティ溢れる一杯であるカントンメンが人気だそうだ。